2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

豊郷小学校に見る、昭和の理科教育空間(7)

小学校の校舎の周辺には、実にいろいろなモノがありました。以下に出てくる写真をご覧いただくと、大抵の方は「そういえば…」と思い当たる節がおありでしょう。しかし、「へえ、あれは理科に関係するものだったのか」という方も少なくないはず。これは世代差…

豊郷小学校に見る、昭和の理科教育空間(6)

校舎落成から四半世紀。理科室の内部はどう変わったか?(昭和13年の絵葉書より)(昭和39年刊の『手引』より)基本的なレイアウトは戦前と変わりませんが、黒板の向って右、電源装置の隣にあった理科準備室への扉をふさいで、その前に標本棚らしきものが置…

豊郷小学校に見る、昭和の理科教育空間(5)

(一昨日のつづき)さて、昭和10年代から時代を下って、昭和30年代の豊郷小を見にいきます。以下の図版や解説は、特に断りがない限り、すべて昭和39年(1964)に出た、近畿教育研究所連盟(編)『理科教育における施設・設備・自作教具・校外指導の手引』(…

笑う維管束

モノクロの画像が続いたので、ちょっと一服して、理科室にちなむカラフルな品を載せます。うつろな目で不気味に笑う小人。カラフルというよりは、何かアヤシゲな画像のようにも見えます。笑う、顔、顔、顔。この品の正体は、単子葉植物の茎の構造模型。(昭…

豊郷小学校に見る、昭和の理科教育空間(4)

いよいよ本連載の本丸、豊郷小学校の理科室に入ります。左は図画習字室で、右が理科室。画像が粗くなりますが、臨場感を高めるるために、さらにドンと大きくスキャンしたので↓、クリックして、その内部をじっくりと堪能してください。教室内には全部で12卓の…

豊郷小学校に見る、昭和の理科教育空間(3)

ここでまず、落成間もないころの同校の様子を見ておきます。昭和13年(1938)に、「青年学校教育研究会」というのが同校で開かれ、それを記念して作られた絵葉書セットが手元にあるので、真新しい校舎を見て回りましょう。↑ヴォーリズの設計になる白亜の学び…

豊郷小学校に見る、昭和の理科教育空間(2)

思わぬアクシデントで連載が中断しましたが、「『けいおん!』の理科室」と称して、滋賀県湖東地区に立つ豊郷小学校の理科室をながめようという企画が進行中でした。さらに、狭義の理科室に限らず、屋外施設も含めた、広義の「理科教育空間」を、昭和懐古モ…

世は金環食なれども

この1週間、金環食騒動を完全に忘れていました。今ふと思い出して空を見たら、薄雲がかかっています。リングを拝めるかどうかはちょっと微妙ですが、とりあえず日食グラスを持参して出勤します。 ★補償交渉の方はいろいろ試行錯誤中です。取り急ぎ、前々回…

モノの死を悼む晩

夜空に雷が一閃し、先ほどから激しい雨になりました。 補償交渉はオランダ側にボールを投げてあるので、今のところ進捗状況不明。 心を落ち着けて記事を再開するまで、もう少しかかりそうです。 (とりあえず今週いっぱいはお休みします。) ★ 「そんな時代…

天球儀騒動余話…国際小包と保険のはなし

今日、改めて検品したら(というのは、モノは日曜日に郵便局にいったん引き取られ、今日2日ぶりに対面したので)、例の品は架台のみならず、天球儀本体にも大きな傷ができていました。 何とか補修して再生を…と思っていましたが、こうなると、もう処置なしで…

Broken Globe, Broken Heart...

突然ですが、理科室の話題はお休みです。 ★ 古い天球儀を買いました。 子供のように毎日ワクワクしながら、届くのを待っていました。 オランダからはるばる届いた荷を開けたら… 木の架台がバラバラにこわれていました。 うまく言葉が出てきません。 しばらく…

「けいおん!」の理科室…豊郷小学校旧校舎・理科室(1)

五月晴れ、というのは旧暦時代は「梅雨の晴れ間」を意味したそうですが、現代では、きっと今日のような日を指して言うのでしょう。濃く青い空、明るい日差し、それでいて大気は清涼で、ちょっと肌寒いぐらいでした。 ★さて、古書の部屋に加えて、私の理想空…

英国王立天文学会 図書室

自分にとって理想の空間とは何だろう?そんなことを考えながら、ネット上を日々徘徊しています。本当は、それを自分の頭で考えて、オリジナルの空間づくりを目指すのがホンモノという気がしますが、私の場合は、手っ取り早く他人の真似をして済ませようとい…

前原寅吉、北の地で怪気炎を上げる(後編)

(↑寅吉翁の号「天文山」を刻んだ印章。『前原寅吉天文論文集』のコピーよりスキャンして加工)寅吉翁は、凶作克服のために天文学の知識を応用しようという、宮沢賢治ばりの志を持っていたと言われます。このことが、翁を偉人視する大きな理由でもあるようで…

前原寅吉、北の地で怪気炎を上げる(前編)

最後の最後に大変な災厄を残して、今年の連休も終わりました。ふと、今年もすでに3分の1以上が経過したのか…と気付き、愕然とします。 ★以前、「明治日本のアマチュア天文家…前原寅吉翁のこと(1)~(9)」という長文の記事を書きました。(1)http://mo…

ある書斎風景…本の山の傍らで光るモノ

こんな書斎はどうでしょうか。(Photo by Underpuppy 出典: http://www.flickr.com/photos/underpuppy/12252359/)本の量に圧倒されつつも、画面をよーく見てください。画面右寄りに何か金色の筒が…。これは!アンティークの屈折望遠鏡!!単なる書斎として…

書斎で大地のドラマを見る…さらに地学模型のはなし

前回の3段重ね地学模型を見てみます。幼年期の大地。平原を2本の川筋が走っています。幾万年を経た頃か、壮年期の大地は水の作用によって、深い谷が刻まれています。川下から見た峨々たる山容。川の左右に支流ができて、山を削り、大地は複雑な起伏を見せて…

切り取られた大地…地学模型のはなし

風薫る五月。庭のコデマリやノイバラにも愛らしい虫たちが訪れ、子どもの頃に味わった自然観察の興趣が、いっときよみがえります。今年は突発事態続きで、連休中も心が休まりませんでしたが、ようやく昨日で一段落したので、連休の後半はゆっくり骨休めをし…