2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

天文古玩・再考(7)…オーラリーと天球儀(1)

例によって、サンダーソンさんのコラムを再掲。(元記事はこちら。http://mononoke.asablo.jp/blog/2006/01/29/230488) ★「何世紀にもわたって、学校ではオーラリーと天球儀が、宇宙について生徒達に教えるのに使われてきた。オーラリーとは、太陽と地球と…

天文古玩・再考(6)…天体望遠鏡メモ(2)

(photo by TOKO氏)今日はメモの続きで、「アンティーク望遠鏡を知る」という内容。まず真っ先に思い浮かぶのは、アメリカを中心に会員を擁する、Antique Telescope Society のサイトです(http://www.webari.com/oldscope/)。ここは相当ディープな会のよ…

天文古玩・再考(5)…天体望遠鏡メモ(1)

(↑名匠・シムズが書いた『アクロマート望遠鏡と各種架台』(1852)より。Willam Simms, The Achromatic Telescope and its Various Mountings. Troughton and Simms, London, 1852) ★アンティーク望遠鏡好きの方のために、少し実際的なことを書こうかと思っ…

天文古玩・再考(4)…微妙な望遠鏡を調べる

地震の翌日を1日目と数えると、今日で44日目、そして今月の末でちょうど50日目を迎えることになります。今日の朝日新聞に、「また星を見よう―原発から33キロの天文台で/福島・田村 天体望遠鏡壊れ休館中/修理に7000万円 支援呼びかけ」という記事が載って…

天文古玩・再考(3)…微妙な望遠鏡を取り出す

すらりとした樫の三脚。まばゆい真鍮製の鏡筒。すっくと天空を睨んで立つそのシルエットの陰に浮かぶ、古のスターゲイザーの面影。…そんなイメージを、ここでは追求したいわけですが、なかなか「銘品」の壁は厚いです。しかし、いつの時代も、限られた条件の…

天文古玩・再考(2)…望遠鏡

(昨日のつづき。今日も字が多いです。)サンダーソンさんのコラムに登場する順番に沿って、まずは望遠鏡の話です。いちいちリンク(http://mononoke.asablo.jp/blog/2006/01/29/230482)をたどるのも面倒くさいでしょうから、以下に再掲します。既読の方は…

天文古玩・再考(1)

拙ブログも開設以来5年が過ぎました。思えば、私は人生の1割以上を「天文古玩」を書くことに費やしているわけで、本当にびっくりです。内容もマンネリ化が著しいですが、マンネリついでに、ここでちょっと昔を振り返ってみます。昔よく話題にしたあのアイテ…

かつて人々は肉眼と脳髄だけを武器に宇宙の構造に挑んだ

桜も散りはて、今日は雨。柔らかい雨だれの音がずっと聞こえています。 ★前の記事で、「コペルニクスの太陽中心モデル」と「ティコ・ブラーエの地球中心モデル」というのが出てきました。単純に「地動説」と「天動説」と言っても同じことですが、天動説には…

電脳惑星儀

窓から外を眺めていたら、どこからか盛んに桜の花びらが舞ってくるのが見えます。「落花枝にかえらず」というのは、どうも男女の仲について云う、情に絡んだ表現らしいですが、「覆水盆にかえらず」という即物的な言い回しよりも、ずっと優しい感じがします…

原発甲論乙駁

このブログの趣旨からは大きく外れますが、常ならざる状況ですから、ボンヤリ考えたことを、ここにメモしておきます。 ★ 「東電は無能で、政府は嘘つきで、学者は恥知らずで、マスコミは無知で、国民はおめでたい。」人々の意見を総合すると、そういうことに…

書痴述懐

古書の話をもう少しだけ。 ★以前、荒俣宏氏がご自分の蔵書(博物学書)を武蔵野美術大学に売却されたという話題を書きました。■博物図譜とデジタルアーカイブ http://mononoke.asablo.jp/blog/2010/05/31/5128571その中で、私は「氏の行動はあまりにも恬淡と…

碩学を部屋に招く…1冊の魚の本

天文学における「神話」の1つに、かつてガリレオが、ローマ教会から自説の撤回を迫られたときに、「それでも地球は動く」と見得を切ったというのがあります。裏返せば、それぐらい我々の住む大地はどっしりと動かないものだ…ということが、当時は自明視され…

桜は散れどもモノは散らず

さて、何を書こうかな…と、しばし思案。 地震被害と原発事故は依然深刻ですが、震災から1ヵ月たち、メディアもこれまでの経過を振り返り、問題を冷静に見る余裕が出てきたようです。緊急時のアドレナリンではなく、本来の人間の知恵の働きで、事態に対処す…

磯遊びの思い出… P.H.ゴス、『海辺の一年』(2)

何だか半月ぶりぐらいに記事を書くような気がします。この1週間は、時間の感覚が明らかにいつもと違っていました。 ★さて、偉大な博物学者、フィリップ・ヘンリー・ゴス(1810-1888)。この19世紀に生れ、19世紀に死んだ人物のことを書こうとして思い出した…

近況

ゴスの本の話の途中ですが、4月から新しい業務内容になり、それに関連して覚えることも多く、いくぶん疲れがたまっています。家に帰っても頭がボンヤリしてしまい、記事をまとめるのが難しい状況です。たぶん4月いっぱいは、こんな塩梅でしょう。

磯遊びの思い出… P.H.ゴス、『海辺の一年』

匂いも味もない毒が、ザーザーと音を立てて、今も海に流れ込んでいます。匂いも味もないので、生き物たちはそれを避けることができません。海の中はあくまでも平和で、穏やかで、魚の群れも、エビやカニも、プランクトンも、それぞれの生活に忙しい。ただ、…

The Moon on the Shore

今日は新月。干満の差が大きい大潮の時期にあたります。春の大潮はことに干満の差がはげしく、歳時記には「春潮(しゅんちょう)」の季語が載っています。関連して、「潮干狩り」や「磯遊び」なども春の季語。 暁や北斗を浸す春の潮 青々美しい句です。北に…

ブリキの原発

遥かな世界への憧れによって、天文古玩の王道に回帰するつもりでしたが、やっぱり気分はダウナー。昨日から新しい部署に配属されたことも、心の重荷になっています。中年になってリストラされた人が、慣れない仕事に就いて、言うに言われぬ苦しみを味わう…そ…