2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

1.3×10の7乗

もぞもぞ「駄菓子」を味わっているうちに、例の豪華な天文時計のオークションも、つつがなく終りました。サザビーズの評価額は2万~4万ドルでしたが、落札価格は…なんと予想をはるかに上回る11万ドル。日本円では1,300万とんで56,380円と、画面には出ていま…

ハッカ風味の星のシガレット

今朝…といっても、日が昇る前の真っ暗な時間帯ですが、その真っ暗な空の底から、かすかに青味が差してくる気配を感じながら、傘を杖代わりに、コツコツと黒い街を歩いていました。別に夜の散歩者を気取ったわけではなくて、よんどころない事情があったせいで…

小さな夜景を眺める

今日は一日雨。 ★駄菓子的魅力といえば、たとえば昨年10月に登場した、シルバームーン・カフェのマッチブック。(http://mononoke.asablo.jp/blog/2015/10/21/7860005)こういうエフェメラルなものに漂う、なんともいえない「カッコよさ」の正体は、いったい…

回る世界地図(後編)

さて、表紙を開くと出てくる、これが「回る世界地図」の本体です。冒頭には「標準時・世界の昼と夜 日出日入時刻などはどのように移り変わるか」とあります。先日のアストロラーベ風世界地図が、太陽の南中高度の経年変化を示すものだったのに対し、この「回…

回る世界地図(前編)

ぬう…理想と現実はかくまで違うものか。しかし、ここで注意しなければならないのは、モノの魅力は、その値段に比例しないことです。このアストロラーベ風地図(右側)は、絢爛豪華な天文時計(左側)のおよそ1000分の1の値段ですが、その妙味までもが1000分…

いとも豪華なる天文時計

ブログを開設して10年と1日目。初心に帰って、真の天文古玩とはこういうものだ!というのをボンと出して、おのれに活を入れることにします。 ★あの伝統あるオークション会社のサザビーズも、時代の流れを受けて、最近はeBayに出品しているらしいのですが、そ…

ある雪もよいの日に

よお。―やあ、珍しいね。去年、本八幡で会って以来か。どうだい、調子のほうは?―まあ、元気は元気だけど、この寒さじゃ外に出るのもおっくうで。まったくだ。ほら、とうとう白いものが降ってきたぜ。―え?…あ、本当だ。これは手土産。お前さんの好きな濁り…

天と地と

これも連想尻取りめきますが、天球と地球を直接対応させる…という発想が生んだものとして、こんな品があります。(カードの裏面は無地)星座絵と世界のあちこちの地図が印刷された「トランプ」。トランプといっても、ハートやスペードのマークはありません。…

陽は西より出でて東に没する

(昨日のつづき)昨日のように考えると、ある日・ある時刻に、円環が地球上のどこに位置しているかは、あまり深い意味を持ちません。なぜなら、黄道が埋め込まれているのは、あくまでも天球であって、地球ではないからです。そして、地球と円環の位置関係は…

陽は大地をめぐり、天球をめぐる

朝は白かった街が、帰りにはいつもの乾いた街になっていました。ちょっと残念な気もしますが、坂道で転ぶ恐怖は免れました。 ★さて、昨日のつづき。上は、円環目盛りの最も短い(=北極に近い)位置を、日本付近に合わせた状態です。円環目盛りには月の名称…

アストロラーベ風の何か

全国で暴風雪の予報。ストレートに雪の話題をとも思いましたが、寒夜の無聊を慰めるために、こんな品はどうでしょうか。上は最近見つけた謎めいた道具。北極を中心とする世界地図の上に、円環状の目盛りと、細長い指針状の目盛りが付いています。2つの目盛…

プラネタリウム自慢

ごそごそと布団の中から這い出し、新聞を手に取ったら、プラネタリウムの記事が載っていました。東海地方のローカル面に載ったものなので、よその土地の人の眼に触れることは少ないでしょうし、何せ病み上がりでもあるし…と言い訳して、ペタッとここにスクラ…

初かぜ

仕事帰りに見上げる、いつもの西の空。 今日の月は、無精して伸びすぎた爪ぐらいの太さになっていました。 ★ …と言っている間に、ちょっと風邪をひきました。 鼻水が止まらないので、今日は早く寝ます。 でも、せっかくなので、三日月にちなむ品を見つけて注…

静かに涼しく燃える炎

今日の月齢は3.1。仕事帰り、爪切りでパチンと切ったような月が西の空にかかっていました。 ★さて、連想しりとりで話題を続けます。写っているのは、コルク栓のはまったガラス瓶。全体の高さは11.5cmですから、そう大きな瓶ではありません。これが何かは、背…

見えない光

怪光線といえば、紫外線も目には見えない怪光線。その波長はというと、X線が1ピコメートル~10ナノメートルであるのに対し、紫外線のほうは10~400 ナノメートルと、その短波長側はX線と境を接しています(長波長側は、当然、紫の可視光線と接しています)。…

X線管、細見

(昨日のつづき)昨日のX線管にぐっと寄ってみます。さらに角度を変えて、上から覗き込むと、こんな感じです。理解の便のため、昨日紹介した島津の『理化学器械使用法』に載っていた模式図を引用しておきます。手元のX線管とは、若干「角」の長さが違います…

怪光線現る…理科室のX線

昔(戦前)の理科室にはあって、今の理科室には決してないもの。それはX線発生装置です。【2016.1.12付記】 その後、X線装置は、今も現役の理科教具であることを知りました。したがって、上の記述は訂正が必要です。1月11日の記事のコメント欄を参照してくだ…

電子の鍋

鍋物が恋しい季節ですね。ガラスの球体中に据えた、かわいらしい銀の鍋。この鍋は一見空っぽですが、ひとたび火が入れば、中で盛んに具材が煮えてきます。その具材とは、「電子」。この大きな真空管(全長27cm)は、当初、X線管と聞きましたが、よく調べたら…

二たび三たび、ヴンダーカンマーについて考える

昨日ご紹介したバーバラさんの文章を読んで、私はアメリカのヴンダー趣味の徒の行動原理というか、頭の中がようやく分かった気がします。これまで、そうした人のキャビネットを眺めながら、「たしかにこれは私の棚とよく似ている。でも、同じようでいて、何…

ヴンダーカンマー作り入門

前々回の述懐(=生の自然と触れ合い、書斎にもその息吹を通わせたい)と、話がつながるのかどうかよく分かりませんが、人工物と自然物への好奇心が交錯する「ヴンダーカンマー」の在り方を考えることは、この話題を考えるきっかけにはなりそうです。それに…

天の星、地の星

自然との再会…と言ったそばから何ですが、人間臭いものに引き寄せられる性情は容易に改まらないもので、天上で光を放つ星と同時に、こんな↓星を見れば、やっぱり興味をそそられますし、しばし見入ってしまいます。1910年頃のフランスの絵葉書。最初見たとき…

自然との再会を求めて

「天文古玩」も、内容がマンネリなのはしょうがないとして、書き手である私自身の気分にマンネリの気味があるのはどうにも良くないです。 ★何か清新な気分が欲しいと思って、こんな本を手にしました。■結城伸子(著) 『海と森の標本函―「自然の落としもの」…

星の林

お正月らしく和の情緒を出します。(和紙木版刷りの糸綴じ)上はその中身が分からないまま、題名に惹かれて購入した本。新春の運試しといったところです(この本は昨日届きました。今年の初荷です)。タイトルは『狂歌 星のはやし』。「星の林」といえば、万…

船乗りと旅人は星図を携えて

年末に書いたように、天文航法で海を越える船乗りには、星の知識が欠かせません。雲の上を飛ぶ飛行機乗りや、森や平原を進む旅人もそうです。そんな人向けに出された星図。■Julius Bortfeldt(編著) Stern-Karten für Seeleute und Reisende sowie alle Fre…

2016年、迎春

新年あけましておめでとうございます。ここ数年の例として、干支にちなんだ星座を載せようと思いましたが、廃絶した星座も含め、西洋星座に猿をモチーフにしたものはないようです。でも、考えてみたら、ヒトだって立派な霊長類、サル目の一種じゃないか…と気…