2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧
昨日、アマースト・カレッジの名前が出たので、そこから話題を続けます。アマーストには古い天文台があって、「ワイルダー天文台」という固有名を持っています。(1900年代初頭の石版絵葉書。当時はドイツが絵葉書の本場で、これもアメリカ向けにドイツで作…
新島 襄(天保14-明治23/1843-1890)といえば、同志社大学の創設者。2013年の大河ドラマ『八重の桜』では、主人公・八重の夫として、準主役にもなりました(「ダブルジョー」の配役で、オダギリジョーが演じましたが、これは偶然だそうです)。その新島襄…
(地質図の部分拡大。フォッサマグナを含む中部地方。フォッサマグナのことは『説明書』の中で、「日本を南北に区画する大鴻溝」として言及されています。)(同じく、東北・北海道。目立つ黄色は新生代・第三紀層) ★例の『説明書』を前に、明治地質学の精…
「うわ、こんなものを見せられた日には!」…と、目を見張るようなページを、メーリングリストで教えられました。地質図の話の途中ですが、これはぜひご紹介したいので、載せておきます。■The Loneliness of the Long-Abandoned Space Observatory (打ち捨て…
地図の隅に書かれた緒言というか、端書きのようなもの。その年記は明治31年(1898)になっています。昨日の篆書体の標題に書かれた印行年は明治32年(1899)で、さらに東陽堂から売りに出たのは明治33年(1900)ですから、地図が実際に世に出るまで結構長い…
熊本地震の報道で、たびたび「中央構造線」というタームを目にしました。そして、それが明治の昔に提唱された古い概念だと知り、いっそう興味を覚えました。地震学につづき、ここで地質学の古い扉を叩くことにします。 ★下は古い地質図の標題です。篆書(て…
地震発生から1週間。常ならぬ事態への対処と並行して、普通の日常を取り戻すための努力も、既に始まっていることでしょう。その一方で、「もうあの日常は決して戻ってこない」という思いを抱いている方もいらっしゃると思います。周囲の日常が回復するほど、…
小学生が地震計を作るとしたら…という、前回の仮想質問に対する1つの答がこれです。アメリカで学校教材として売られている簡易地震計で、ご覧のとおり学研の付録的な品ですが、それだけに地震計の素の構造がよく分かります(探せば、日本にもあるかもしれま…
地震はいっこう終息の気配がありません。大地の下はいったいどうなっているのか、本当にもどかしいです。 ★さて、前回のつづき。地震のメカニズムにいっさい触れずに、『地震学』というタイトルの本を書けるか…と思われるかもしれませんが、著者・和達が述べ…
暗い空から雨まじりの強い風が吹きつけています。 ★火山学・地震学というのは、いったん噴火や地震の予知に失敗すると、「まったく役に立たん学問だ。無駄なことに予算を付けるのはやめちまえ!」などと、息まく人が現れて、いかにも気の毒な感じがします。…
巨大な前震を伴った熊本地震。時間の経過とともに、徐々に被害の大きさが明らかとなってきました。山肌の大崩落、巨大な地割れ、新旧の建物が全壊して救出作業が続いている映像を見て、慄然としています。今はただ人々の無事を祈るばかりです。 ★今回の地震…
今日は町場から離れたところを、電車に乗ってゴトゴト走っていました。里山はモザイク状の濃い緑と浅緑、そこに赤みを帯びた若芽や山桜のピンクが混ざって、美しいパッチワークを見せていました。古人が言う「山笑う」とは、あんな光景を言うのでしょう。田…
このあいだは「花と鳥」の図譜が登場しました。いっぽうに「草木虫魚」という言葉もあって、自然界の生命のうち、植物界を「草木」で、動物界を「虫魚」で代表させる観念も古くからあります。「ずいぶん昔」から部屋に住みついている虫と魚。銅のクワガタは…
今、私が坐っている机の左手には幅広の本棚があります。それぞれの棚には、本以外のものもゴチャゴチャ置かれていて、この前の薬匙以来、それを順番に記事にしているわけですが、左の棚が終ったら右の棚、机の下、後ろの棚、物入れ、押入れ…というふうに順番…
下に掲げたのは、イギリスのJohn Player & Sonsのシガレットカード。「隠された美」と題する、1929年に出た25枚のセットです。ご覧のとおり、顕微鏡観察をテーマにした、いかにも理科趣味に富んだシリーズ。John Player & Sonsは19世紀の前半にさかのぼる古…
ちょっと天文から遠ざかりますが、引き続き回顧モードで、机辺にあるものをランダムに載せます。小さな箱に入って届いた、1933年結成の「アメリカ医療技術協会(AMST;American Society for Medical Technology )」(※)の徽章。エナメルを施した銀のクロス…
昨日の玩具の動きを決定しているもの、それは「磁力」と「重力」です。我々の宇宙を支配する「4つの力」のうち、マクロな感覚世界で作用するのは、電磁気力と重力のみで ― あとの2つは、ミクロな素粒子の世界で作用する「強い力」と「弱い力」 ―、それを巧…
今朝は雨の音で目が覚めました。花を散らす雨です。 ★(高さは約23cm。例によって背景がごちゃついてます。)これも特に古い物ではないですが、同じく「THE STUDY ROOM」で買った科学玩具。今でも売ってるかもしれませんが、商品名は忘れました。(ちょっと…
春が来た…と言っているうちに、いつの間にか若葉の季節になりました。もう初夏はすぐそこですね。 ★いろいろあって、何となく記事を書きにくい状態が続いています。こういときは無理をしてもしょうがないので、徒然なるままに手近なモノをランダムに取り上げ…
本書は、大野麥風の『大日本魚類画集』のような木版画ではなく、印刷によるものです。だから古書価もリーズナブルで、私にも買えたのです。とはいえ、その印刷の質の高さは驚くべきもので、これまで掲載した少数の図版からも、それは十分伝わると思います。…
博物図譜の出来映えを左右するのは、絵師の腕前であり、印刷の仕上がりです。(大鳥篇よりイソシギ)絵師については、前述のespritlibreさんの記事中に、共著者である小泉勝爾(こいずみかつじ、1883-1945)と、土岡春郊 (つちおかしゅんこう、1891-1958…
まずespritlibreさんにならって、本書の書誌を記しておきます。『鳥類写生図譜』の第1期・第1輯(昨日は「集」と表記しましたが、正確には「輯」です)が出たのは、昭和2年(1927)7月のことです。そして、翌年の昭和3年(1928)9月に第12輯が出て、第1期は…
ちょっと話がとん挫しましたが、気を取り直して続けます。 ★「花鳥画」の名の通り、花と鳥は好一対。花と鳥の取り合わせは、中国伝来の美意識で、さらに遡るとササン朝とか西域の影響もあるかもしれませんが、いずれにしても、すぐれて東洋的な感覚と思いま…
昔の人にとっては、年を無事に越せるかどうか、正月をちゃんと迎えられるかどうかが重大な関心事で、年越しをめぐる何やかんやの話題は、落語なんかでも面白おかしく語られます。 現代の一部の人にとっては、ちょうど年度の替わり目がそんな塩梅で、今の時期…