火星
以下、前回のおまけ。前回の記事を書いてから思い直したんですが、当時、火星を大きな望遠鏡で覗くと模様が見えることは、書物を通して日本でも知られていましたから、西郷星の騒動に乗じて、誰かが何かもっともらしいことを述べて、それにまた尾ひれがつい…
(昨日のつづき)ウィキペディアの「西郷星」の項には、次の絵が引用されています。(ウィキペディア「西郷星」の項より)画中には遠眼鏡を空に向けた男性が描かれ、説明文には、「大阪日報に此節毎夜一時頃より巽(たつみ)之方に現ハれる赫色の星を望遠鏡…
「維新の功労者・西郷隆盛は、後に新政府とたもとを分かち、鹿児島で兵を起こした。世にいう西南戦争である。薩軍は九州各地で官軍と乱戦を繰り広げたものの、衆寡敵せず、勇将西郷もついに城山の地で自刃して果て、ここに明治最大の内戦は終わった。ときに…
上海天文館について、ああだこうだ言いましたが、もちろん我が家にあれだけの質・量のコレクションがあるわけではありません。でも、上海天文館は建物も予算も、我が家とは4桁ぐらい違うはずなので、あの1万分の1に達していれば、「上海天文館と同規模のコレ…
先月最接近した火星は、まだまだ明るいです。下は「ラ・ヴィ・パリジェンヌ」誌、1909年11月27日号表紙より、「火星」と題されたイラスト(額装用に表紙だけバラして売っていました)。作者は、画家・版画家のPierre Marie Joseph Lissac(1878-1955)で、…
先週の話です。空には明るい月のそばに、赤い星が2つ並んでいました。ひとつは火星、もうひとつはおうし座のアルデバランです。月の光に負けないアルデバランも1等星の見事な輝星ですが、最接近を遂げたばかりの火星は、さらにそれを圧倒する明るさで、ぎら…
(昨日のつづき)(「10 見張」)(「11 火星軍総動員」「12 物すごい海中城」)火星の恐るべき科学力は、ロボット兵士を作り出すに至っています。そのロボット部隊に動員が下り、海中にそびえる軍事要塞から次々に飛来。「13 海蛇艇の包囲」さらに…
さっそく訂正です。昨日の記事で、少年たちが麒麟に乗って地球に帰る直前、火星の王様と謁見し云々…と書きましたが、よく順番を目で追ったら、王様に謁見したあとも、いろいろなエピソードが続くので、この点をお詫びして訂正します。 ★それでは改めて「火星…
大日本雄弁会(現・講談社)が出した「少年倶楽部」(1914-1962)と並んで、一時は最もメジャーな少年誌だったのが、実業之日本社の「日本少年」(1906-1938)です。もう1枚の火星探検双六とは、この「日本少年」の正月号付録です。前回登場した樺島双六の…
(昨日のつづき)おさらいとして、昨日の全体図を載せておきます。双六なので、当然途中で行きつ戻りつがあるのですが、とりあえずマス目に沿って進みます。地球を出発した飛行艇が訪れるのは、まず順当に月です。ただ、その月は西洋風の「顔のある三日月」…
NASAの火星探査機「パーサビアランス」が、無事火星に着陸しました。火星では、これによって複数の探査車(ローバー)が同時にミッションに励むことになり、いよいよ火星有人飛行も視野に入ってきた感じです。 ★イギリスのH・G・ウェルズが『宇宙戦争』を発…
差し渡し2.5cmほどの小さな月のピンバッジ。不思議なデザインです。月が尾を曳いて翔ぶなんて。まあ、デザインした人はあまり深く考えず、漠然と夜空をイメージして、月と流星を合体させただけかもしれません。でも、次のような絵を見ると、またちょっと見方…
仕事帰りに空を見ると、異様に大きく、異様に赤く光っている星があります。言わずと知れた火星です。赤といっても、ネーブルの香りが漂うような朱橙色ですから、それだけにいっそう鮮やかで、新鮮な感じがします。西の方に目を転ずれば木星と土星が並び、天…
どうしても1回だけクダラナイことを書かせてください。(まあ、毎回かもしれませんが、いつにも増してクダラナイことです。) ★火星の人面岩というのが、以前、話題になりました。手っ取り早くウィキペディアから、「火星の人面岩」の記載をそのまま書き写し…
エクスの謝肉祭の件もそうですが、何事も「継続は力なり」で、こんなブログでも続けていれば、以前は見えなかったものが徐々に見えてくるものです。今日も今日とて、謎が1つ解けました。 ★下は以前登場した絵葉書。女A 「あら、金星が見えるわ」女B 「あ…
昨日登場した、「Mars communiquant avec la Terre(火星と地球の交感)」と題されたカーニヴァルの山車。別テイクの絵葉書も購入したので、そちらも貼っておきます。(一部拡大)まあるい地球に覆いかぶさるように、巨大な星が接近しています。この星が火星…
最近、立て続けに妙な絵葉書を目にしました。「妙な」といっても、同じ被写体を映した絵葉書は、以前も登場済みです。それは、南仏・エクス(エクス=アン=プロヴァンス)の町のカーニヴァルで引き回された、星の形をかたどった不思議な山車を写したもので…
くるくる回るのは星座早見のみにあらず。1950年代のルーレット式スピン玩具。アメリカから里帰りした日本製です。紙製の筒箱の脇から突き出た黒いボタンをプッシュすると、スペースパトロールの乗った宇宙船が、クルクルクル…と高速回転し、やがてピタッと目…
故郷の火星を飛び出して、宇宙空間を放浪し、地球に捕捉されて落ちてくるまで。隕石が語り出せば、長い思い出話をしてくれることでしょう。それにくらべれば、ずっとささやかですが、隕石が商品として流通する過程にも、いろいろ有為転変のエピソードがある…
今週はバタバタして、記事が書けませんでした。そしてバタバタしているうちに、今年も既に半分終わり、何だか気ばかり焦ります。 ★さて、火星にちなむものとは何か?それはタイトルのとおり、火星そのものです。火星にちなむものとして、これ以上のものはな…
赤く光る星を見上げて、「何か火星にちなむものが欲しいと思いました。それが届く頃――きっと世間の関心が、火星から地上の闘争に移った頃に、またこの隣人の話題をすることにします。」…と書いたのが、今月4日(http://mononoke.asablo.jp/blog/2016/06/04/…
仕事帰りに家路をたどっていたら、坂道のてっぺんに大きく赤く光る星が見えて、「ああ、火星だ…」としみじみ思いました。目が衰えたせいで、もう眼鏡をかけても星像は定かに見えないのですが、あの朱のように濃く鮮やかなオレンジは、はっきり目に残りました…
午後からの雪で、庭木が季節はずれの雪帽子をかぶっています。3.11の涙雪、というわけでしょうか。ぐんと底冷えのする晩です。 ★下に掲げたのは、戦前、東亜天文協会(現・東亜天文学会)が、「天界八景」と銘打って発行した絵葉書のうちの1枚。スケッチ…
過去記事フォローシリーズ。以前、下のような絵葉書を載せました。(元記事はこちら http://mononoke.asablo.jp/blog/2013/09/14/6981935)そのときは、女A 「あら、金星が見えるわ」、女B「 あたしの方は木星が見えるわ」、男 「おいらにゃ火星が見えるよ…
(パーシヴァル・ローエル Wikimedia Commonsより)パーシヴァル・ローエル(Percival Lowell、1855-1916)の名は、火星、冥王星と分かちがたく結びついています。前者は筋金入りの運河論者として、また後者はその発見プロジェクトを強力に推進した者として…
読めない本といえば、これなんかもそうです。火星研究史において、「運河論」の火付け役として忘れることのできない、イタリアのジョヴァンニ・スキャパレリ(1835-1910)― 彼の存在を身近に感じたいという、ただそれだけのために買った本。■Giovanni Schia…
昨日の話題から「そういえば…」と思い出したカードがあります。「The Astronomers(天文家たち)」と題した絵葉書。1910年代のクロモ刷りで、印刷はオランダ、販売はイギリスで行われたものです。 「あら、金星が見えるわ」 「あたしの方は木星が見えるわ」 …
銀河鉄道の夜にちなみ、「ジョバンニが見た世界」を考証していて、何かイタリアにちなむ天文アイテムが欲しいと思いました。それは午後の授業の教室の壁にぶら下がっていてもよく、また時計屋のショーウィンドウに飾られてもいいのですが、とにかく物語の舞…
(ジョヴァンニ・スキアパレッリ、伊、1835-1910 ; Wikimedia Commons) 先日記事で取り上げた『大空と宇宙で半時を』。 これは1881年にイギリスで刊行された本ですが、9月5日の記事およびコメント欄で話題にしたように、火星の扱いが非常に簡単というか、…
今日は散髪に隣の駅まで行ってきました。いつもは地下鉄で行くのですが、明るい日なので久しぶりに地上を歩きました。マンションができ、見慣れた店がつぶれ、新しい店ができ、だいぶ様子が変わっていました。「町も人もやっぱり変わっていくんだなあ…」と、…